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電気工事施工管理技士を取得してステップアップ!資格取得のメリットや受験について解説2024/02/26
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施工計画を立てたり、工程・品質・安全など工事の統括的な管理を行ったりする現場監督ですね。
電気工事施工管理技士になると、昇進や給与アップなどにもつながり、転職や独立にも有利です。
この記事では、電気工事施工管理技士について、できる業務や資格取得のメリット、受験の概要などを解説します。
電気工事施工管理技士の仕事とは?
電気工事施工管理技士の仕事は、電気工事を行う営業所や各工事現場において、電気工事の施工計画の作成や工程・品質・安全などの統括管理を行うことです。主な業務内容は次のようなものがあります。
・施工計画
設計図や仕様書などの工事内容を定めた設計図書を確認し、工事全体の計画を立て、施工計画書にまとめます。
・施工図の作成
設計図や仕様書をもとに実際に施工を行うための詳細な施工図を作成します。
現場での納まりや作業手順、他の工事との取り合いを確認し、必要に応じて設計変更や修正を行います。
・工程管理
工事が工期内に完了するように、作業の順番や各工程にかかる日数、他の工事との兼ね合いを検討し、工程表を作成します。
工事中は常に進捗状況を管理し、作業に遅れが発生しないように管理します。
・品質管理
定められた規格や設計に適合するよう、工法や作業手順書を検討します。
工事中は、施工現場での作業に問題がないかをチェックし、写真などを用いて工事の記録をとります。
・安全管理
安全基準や規制に則り、施工現場での作業が安全に行われるように管理します。
作業員への安全教育や、安全装置の設置による適切な作業環境の確保などが含まれます。
・資材調達、原価管理
必要な電気部品や機器を調達し、施工現場に供給します。品質やコストを考慮しながら適切な資材を選定します。
発注者や設計者と打ち合わせを行いながら、これらの施工管理業務を行い、円滑に工事を完了させるのが電気工事施工管理技士の仕事です。
電気工事施工管理技士の資格は何ができる?
電気工事施工管理技士の資格を取得すると、電気工事の営業所に配置する必要がある専任技術者と、電気工事の統括管理を行う主任技術者・監理技術者になることが可能です。また、1級と2級の2つがあり、できる業務内容の範囲が異なります。
電気工事業を行う営業所の専任技術者になれる!
軽微な建設工事を除き、建設業を営む営業所を開設するためには、専任技術者を配置し建設業許可を取得する必要があります。 電気工事を受注する営業所を開設するためには、2級電気工事施工管理技士以上の資格を有する専任技術者が必要です。 また、下請負の金額が4,500万円を超える営業所の場合は、1級電気工事施工管理技士の資格が必要です。
2級電気工事施工管理技士 |
下請負金額4,500万円未満の電気工事を受注する、一般建設業許可の営業所において、専任技術者になれる。 |
1級電気工事施工管理技士 |
金額等に関係なく電気工事を受注できる、特定建設業許可の営業所において、専任技術者になれる。 |
一般家庭や小規模なオフィスなど、4,500万円未満の工事や、下請負業者を使用せずすべて自社で施工する工事であれば、2級電気工事施工管理技士でも問題ありません。
しかし、一定以上の規模の工事を、下請負業者を使用せずに工事を行うことは実施質的に不可能なため、中規模以上の電気工事会社では1級電気工事施工管理技士が必要になります。
主任技術者・監理技術者として電気工事の統括管理ができる!
電気工事を受注した電気工事会社は、工事を円滑に行うため、工事の規模によって主任技術者または監理技術者を配置し、工事の施工管理を行わせることが定められています。電気工事の主任技術者や監理技術者になることができる条件はいくつかありますが、最も代表的な資格が電気工事施工管理技士といえます。
2級電気工事施工管理技士は、下請負の金額が4,500万円以下の電気工事に配置される主任技術者になり、施工管理を行うことが可能です。
1級電気工事施工管理技士は、主任技術者に加えて、さらに大規模な電気工事に配置される監理技術者になることができます。
2級電気工事施工管理技士 (主任技術者) |
下請負金額4,500万円未満の電気工事の施工管理を行うことができる。 |
1級電気工事施工管理技士 (主任・監理技術者) |
金額等に関係なく電気工事の施工管理を行うことができる。 |
つまり、電気工事を1件受注するためには、それに対応できる電気工事施工管理技士が1人必要ということです。
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電気工事施工管理技士を雇用することは、電気工事会社にとって大きなメリットであるため、有資格者には高い人材価値があるといえます。電気工事施工管理技士をできる限り多く確保することで、電気工事会社はより多くの電気工事を行うことができ、企業として成長できるのです。
ここで、電気工事会社が電気工事施工管理技士を雇用する主なメリットを3つ紹介します。
メリット(1)建設業許可を受けた営業所を開設できる!
電気工事会社が事業を拡大していくためには、支店や営業所を新たに開設することも必要です。特に、自治体が発注する公共工事では、その自治体内に営業所があることを入札の条件としていることも多いため、営業所を開設するメリットは大きいといえます。
建設業許可を受けた営業所を開設するためには、電気工事施工管理技士の資格を有する専任技術者を配置しなければなりません。
そのため、支店や営業所を新たに開設して事業を拡大するためには、電気工事施工管理技士の存在が必要不可欠です。。
メリット(2)一定規模以上の電気工事を受注・施工できる!
電気工事を受注した電気工事会社は、主任技術者・監理技術者を配置し、施工管理をさせなければいけません。また、公共工事や民間の工事でも公共性の高いものでは、主任技術者・監理技術者は専任である必要があります。
電気工事を1件受注するためには、それに対応できる電気工事施工管理技士が1人必要ということですね。
電気工事会社の受注件数・売上規模は雇用している電気工事施工管理技士の人数によって決まるといっても過言ではありません。
メリット(3)経営事項審査の点数が上がり入札で有利に!
公共工事を受注する電気工事会社にとって重要な、経営事項審査という審査があります。これは建設業者の財務状況や技術力などを審査し点数化するもので、公共工事を請け負う場合に必要となるものです。
多くの場合、入札条件に「経営事項審査○○点以上」といった条件が設けられます。
技術者の人数も審査対象であり、1級電気工事施工管理技士1人に対し5点、2級電気工事施工管理技士1人に対し2点の加算を受けることができます。
経営事項審査の点数が上がれば、より金額が高い工事を受注しやすくなるため、電気工事会社には大きなメリットがあります。
電気工事施工管理技士の試験概要
電気工事施工管理技士としての業務を行うためには、電気工事施工管理技術検定という試験に合格する必要があります。ここで、試験の制度や1級2級それぞれの難易度について説明します。
電気工事施工管理技士の試験の流れ
1級・2級ともに、一次検定、二次検定があり、両方の検定に合格することで電気工事施工管理技士を名乗ることができます。一次検定はマークシート方式の選択制で、電気に関する専門知識を問う「電気工学等」、実際の施工管理に関する知識を問う「施工管理法」、関係する法令等の知識を問う「法規」の3つが出題されます。
合格基準は正解率おおよそ60%です。
二次検定は、施工管理法について、記述式と選択式の問題が出題されます。
施工管理について、文章で回答する必要があるため、一次検定と違って、丸暗記ではない具体的な知識を問われる内容です。
1級・2級ともに試験の構成は似ていますが、出題される難易度はもちろん1級の方が高いです。
一次検定と二次検定は同じ年に合格する必要はなく、一次検定合格後、二次検定はいつ合格しても問題ありません。
むしろ、二次検定は実務経験が必要となるため、とりあえず一次検定に合格してから実務経験を積み、二次検定に挑戦する人も多いです。
なお、一次検定のみに合格した状態では、電気工事施工管理技士補を名乗ることができ、電気工事施工管理技士をサポート業務が行えるようになります。
電気工事施工管理技士の受験資格
1級・2級ともに一次検定の受験資格は年齢のみで、二次検定の受験資格は特定の試験合格後に一定の実務経験が必要です。一次検定の受験資格は、1級では満19歳以上、2級では満17歳以上となっています。
二次検定の受験資格は以下のとおりです。
2級電気工事施工管理技士 二次検定の受験資格 | |
・2級電気工事施工管理技術検定 第一次検定合格後、実務経験3年以上 ・1級電気工事施工管理技術検定 第一次検定合格後、実務経験1年以上 ・電気工事士試験または電気主任技術者試験の合格後または免状交付後、実務経験1年以上 |
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1級電気工事施工管理技士 二次検定の受験資格 | |
1級電気工事第一次検定合格者 | ・合格後、実務経験5年以上 ・合格後、特定実務経験 1年以上を含む実務経験3年以上 ・合格後、監理技術者補佐 (※3) としての実務経験1年以上 |
2級電気工事第二次検定または第一種電気工事士試験合格者 | ・合格後、実務経験5年以上 ・合格後、特定実務経験 1年以上を含む実務経験3年以上 |
また、受験資格は令和6年より改訂されており、令和10年までは経過措置として、旧受験資格での受験も認めらえています。
詳細な受験資格は、施工管理技術検定の公式ページなどで確認してください。
電気工事施工管理技士を取得してステップアップ!
電気工事会社が、営業所を開設し電気工事を行っていくためには、電気工事施工管理技士の存在が必要不可欠なことはお分かりいただけたでしょう。また、専任技術者や主任技術者・監理技術者は、恒常的な雇用関係にあることが条件とされているため、基本的に正社員として雇用しなければなりません。
そのため、電気工事施工管理技士には高い人材価値があり、会社内での昇進や昇給につながったり、転職や独立に有利になったりと、大きなメリットがあります。
電気工事施工管理技士の取得には実務経験が必要ですので、まずは電気工事士として経験を積み、電気工事施工管理技士を取得してステップアップを目指しましょう。